輸出貿易管理令

 

政令の概要

(制定文) 内閣は、外国為替及び外国貿易管理法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第二十六条、第四十八条、第四十九条、第六十七条、第六十九条及び附則第四項の規定に基き、並びに同法の規定を実施するため、この政令を制定する。
 
►化学品関係に限らず、我が国の対外取引の基本法となっている外国為替及び外国貿易管理法(外為法)に従属する政令であり、特定の貨物
    の、特定の仕向け地への輸出について規制をしています。
 

規制対象貨物

  • 経済産業大臣の許可を要する貨物とその仕向け地
政令条文における別表第1の 1~16項で指定されています。
  • 経済産業大臣の承認を要する貨物とその仕向け地
おもに、政令条文における別表第2で指定されています。また北朝鮮を仕向け地とした品目として別表第2の2もあります。

経済産業大臣の許可を要する貨物-リスト規制、キャッチオール規制
  • 別表第1の 1~15項で指定されている貨物
これに該当する貨物の輸出の際は、その仕向け地を問わず経済産業大臣の許可を得なければなりません。一般に “リスト規制”と呼ばれています。
*対象貨物例*
アルミニウム合金、ほう素10、人造黒鉛、ふっ化ポリイミド又はふっ化ホスファゼン、他、化学物質関連のみならず、装置、部品、器具等多数
 
  • 別表第1の 16項で指定されている貨物
こちらは対象範囲がとても広く、特に化学物質についてはほぼすべてが該当となり得ます。ただし、こちらの貨物については、規制の対象外となる仕向け地が定められています(“別表第三に掲げる地域”: 27地域)。こちらは一般に “キャッチオール規制”と呼ばれます。
また、16項指定貨物に対しては、条件(その貨物が核兵器の開発には用いられないことが明らかである、経済産業大臣より当貨物の輸出について許可申請すべき旨の通知(“インフォーム通知”)がない、等)によっては経済産業大臣の許可が不要となることもあります(政令第4条3項)。

なお、リスト規制、キャッチオール規制について解説されている経済産業省のウェブサイトがあり、また同サイトにて両規制の対象貨物(、技術)を表にまとめたファイルも公開されているので、とても参考になります:
経済産業省 安全保障貿易管理へのリンク
 

義務の例

  • 規制対象の貨物を、規制対象の仕向け地へ輸出する際は、経済産業大臣の許可/承認を受けなければなりません。